美しき夜、北斗七星が輝く
ダブルデート
美夜side
「ふ~ん…ふふ~ん…」
朝からあたし・黒木美夜(くろき・みよ)は
自分でも驚くほどテンションが高かった
現在あたしは高校2年生
今までの短い人生の中で1番テンションが高いと思う
「あっ
書き置きして行くか」
誰もいない家の中に
あたしの声だけが響く
あたしは自室からメモ帳をテキトーに1枚破くと
シャーペンでサラサラと書いた
<お出かけしてきます
行くメンバーは
萌とかだよ
早めに帰るからね
何かあったら連絡するね
お仕事頑張ってね!
ミヨ>
一緒に行く人が萌(もえ)とかだよって
大雑把な言い方だったかも
「…まあ良いか」
あたしはメモ帳を手にリビングへ向かい
テーブルの上に置いた
「…さぁ!行きますか!!」
リビングの壁に掛けられた時計を見て
あたしは頷いて鞄を手に取り
元気良く自宅を出発した
< 1 / 271 >