美しき夜、北斗七星が輝く
美夜side
白羽くんに抱きしめられる夢を見ていたあたし
目覚めた時夢ではなく現実だったんだと気が付いた時
白羽くんが発作を起こしているのを見た
今は酸素マスク装着したまま眠っている
さっきはままなっていなかった呼吸も楽そうだ
「そういえばお母さん
白羽くんに何か変なこと言ってない?」
「言ってないわよ」
「えー?本当?
お母さんお喋りだから
何でもかんでも喋っちゃいそう」
「平気よ
美夜
今日はここに泊まるの?」
「どうしようかな…
暫くはいる
白羽くんが心配だし」
発作起こしても黙ったままが多いから
本当は近くに誰かいた方が良いと思うんだ
あたしがその“誰か”になりたい
「わかったわ
ところで熱は平気なの?」
近くにあった体温計で計ると
35度8分と平熱近くまで戻っていた
「美夜のその健康な身体
斗真くんに少し譲ってあげたいわね」
お母さんが呟いたその言葉に
あたしは何も言わないで力強く頷いた