美しき夜、北斗七星が輝く
「何に怒ってほしかったの?」
「娘はやらん!…とか?」
「あら
反対されたかったの?」
「そういうわけじゃないけど…
え?
じゃあお父さん
白羽くんと付き合うこと賛成してくれたの?」
「相手が斗真くんだからよ
あの場所で初めて出会った相手なら
反対していたかもね」
「白羽くんだから…許してくれたの?」
「単体ってわけじゃないわよ
でも
斗真くんのことは
斗真くんが幼い頃から知っているから
彼がどういう性格なのか
お父さんもわたしを含めた医者や看護師は
全員知っているのよ」
そっか…
初対面だと相手がどんな性格で
幸せにしてくれるかわからないもんね…
その点白羽くんは
お父さんともお母さんとも知り合いだった
信頼できるってわけね…
「お母さんありがとうっ!」
「へ?
わたし何もしていないわよ」
「ううん
お母さんは大仕事したよ!」
「?
…まぁ良いわ
無理しないのね」
「はーいっ!」