美しき夜、北斗七星が輝く
お母さんが病室を出て
あたしはベッド近くの椅子に腰かけた
白羽くんが寝ていることを確認すると
あたしはボイスレコーダーの再生ボタンを押した
『ねぇ
美夜ってどんな子?』
『はい?』
『彼氏から見てどんな子?』
お母さん…!
何てこと聞いているの!
『カチャ……』
静かに聞こえる何かを置く音
何の音だろう…?
『あら平気?』
『大丈夫です
そうですねぇ…』
何を置いたのかわかった
酸素マスクだ
音がする前と後じゃ
白羽くんの声が違うもん
白羽くん…なんて答えるんだろう?