美しき夜、北斗七星が輝く








お母さんが病室を出て

あたしはベッド近くの椅子に腰かけた

白羽くんが寝ていることを確認すると

あたしはボイスレコーダーの再生ボタンを押した




『ねぇ
美夜ってどんな子?』


『はい?』


『彼氏から見てどんな子?』




お母さん…!

何てこと聞いているの!




『カチャ……』



静かに聞こえる何かを置く音

何の音だろう…?



『あら平気?』


『大丈夫です

そうですねぇ…』




何を置いたのかわかった

酸素マスクだ

音がする前と後じゃ

白羽くんの声が違うもん






白羽くん…なんて答えるんだろう?







< 126 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop