美しき夜、北斗七星が輝く
机ごと移動を終え
あたしは思わず席に着いてパンパン手を叩いてしまった
嬉しくって…うふふ!
するとあたしの前の席の人が振り向いた
「美夜…うるさいわよ」
「あっごめんね梓紗(あずさ)」
「…何であんたに梓紗なんて呼ばれないといけないのよ」
「そっちだって美夜って呼ぶでしょ?
お互い様じゃない」
「前はアタシのこと黒岩(くろいわ)さんって呼んでいたじゃない」
「過去のことは気にしない!
梓紗とは同じ境遇?だから仲良くしたいな!」
「…アホらし」
「今日金森(かなもり)くんは?」
「家で休み
昨日喘息の発作起こしたんだって」
「そっか…心配?」
「…別に」
「本当は会いに行きたいんじゃないの?」
「……別に」
「素直じゃないなぁ」
「………うるさい」
あたしの前の席・黒岩梓紗
彼氏で幼馴染の金森昌(あきら)くんは
白羽くん同様病弱な男子
同じ病弱な彼氏を持つ同士
もっと仲良くしたいんだけど…
梓紗はツンデレなのかあんまり仲良くしてくれない
金森くんにだって
本当は会いに行きたいはずなのに