美しき夜、北斗七星が輝く
「今日の帰り
クレープ屋さんに行かナイ?
ネットで良さそうなお店
見つけたノ!」
「…そうだね」
莉々花の話を聞きながら
僕の意識はどこか遠くに行っていた
最近目に見えて
僕の彼女・黒木さんが可笑しい
前は積極的に僕の席へ来ていたのに
最近は滅多に来ないし…
まぁ気が向かないだけってのがあるんだろうけど…
決定的なのは
さっきの音楽の授業から帰る途中
「トーマ!一緒に戻ろウ?」
「良いよ」
久しぶりに会えて嬉しいのか
莉々花がやけに僕へくっついてくる
転校してきた初日だけって言っていたはずなのに
可笑しいと思っていたけど…聞けずにいた
聞こうとしても莉々花に遮られてしまうから