美しき夜、北斗七星が輝く
斗真side
どうしよう
どうしよう
数学の授業中僕はずっと
そればかり考えていた
樹には関係ないなんて
何言っているんだろう僕は
樹は僕にとって大事な友達でしょう?
どうして関係ないなんて言ってしまったんだろう
黒木さんだけじゃなくて
樹まで信じられないだなんて
…僕って…何なの?
『コンコンッ』
「!」
机を叩かれて横を向くと
莉々花がプリントの裏を見せてきた
書かれていたのは犬なのか猫なのかわからない絵
何も言わないで苦笑いを返した
『コンコンッ』
「!」
また机を叩かれて振り向くと
今度は何も持たないでただ笑っている莉々花が視界に入る
どう反応すれば良いのかわからなかったので
再び苦笑いを返した