美しき夜、北斗七星が輝く








「最近どうかしたか
前はしょっちゅう話していたのに
最近はメッキリじゃないか」


「……はい」


「いや…はいじゃなくてな?」


「……はい」


「だから…」


「はい」


「……喧嘩でもしたか?」


「…わかりません」




“白羽くんは優しいけど
あたしの気持ちを知らない

一緒にいるだけで疲れる”


莉々花の言った黒木さんが言ったという言葉

それはまるで鎖のように

僕を雁字搦(がんじがら)めていた




もしアレが本心だったら…

莉々花の前では否定したけど

どこかで信じられていない僕がいる

…彼氏として最低な行為だ





「…まぁ
体調に気を付けて
早く仲直りしろよ?

最近黒木もお前も
何だか元気ねぇように見えるから

幸せになれよ?」


「はい……」





先生は近々

保健室の松本(まつもと)エリカ先生と結婚する

松本先生は保健室の先生だから

僕とも面識がある優しい先生だ






…僕の未来はどうなっているんだろうか?






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