美しき夜、北斗七星が輝く
樹は後半なので
男子の固まる場所から離れた所の地面に座っていた
キーパーを誰にするか決めているのを見ていた
僕が選ばれることは決してないから
ぼっとしながら見ていると肩を叩かれた
「……樹」
「平気なわけ?出て」
「平気だよ?」
さっきあんな態度を取ってしまったからか
樹の顔が見られない
僕は視線を落とした
「何かあったら言えよ」
「わかってるよ」
「んじゃ…無理しない程度に頑張れ」
「ありがとね」
こんな優しい言葉かけてくれるのに…
僕って奴は…
「っ」
樹が離れてから寒気を感じて震える
そして少し開けていたジャージのチャックを
少し上まで上げた