美しき夜、北斗七星が輝く







笛が鳴って試合が始まる

皆がサッカーボールを蹴り始める

僕は疲れない程度に集団を追った




「…………」




合間にネットの向こうでテニスをする女子を見る

無意識のうちに黒木さんを探すと…いた



小谷さんと一緒に

簡単なラリーをしていた

…黒木さんも小谷さんも上手いなぁ



どうして…こんなになったんだろう?

事情がわからないままこんな関係が続いている

話しかけたいのに…話しかける勇気がない






「…ッ…ハァハァ…コホコホッ……」




意味もなく走っていると

急に胃から何か出てくる感じがして

その場に立ち止まった




「っ」




止まった瞬間軽く眩暈がして

僕はコートの真ん中にしゃがみ込んだ






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