美しき夜、北斗七星が輝く







嬉しそうに笑う莉々花

ふっと僕は笑みが漏れた

そして邪魔に思えた眼鏡を外し

ジャージのポケットに仕舞った




「ねぇ莉々花
それ…

俺じゃなくても良いよね?」


「トーマ…?」


「悪いけど俺は
莉々花と一緒にいて楽しいなんて思えない」


「トーマ…!?」


「莉々花のこと
俺は大事な友達としか思えない

最近彼女みたいに振るまうけど
勘違いも良い加減にしてくれねぇか?

俺の彼女は黒木さんだけだって言ったよな?」




ザワザワと周りにギャラリーが出来る

横目で見るとあの3人もいた





「だって…
ミヨはトーマといても疲れるって…」


「それ
本当に黒木さんが言ったの」


「えっ……」


「本人が言ったことしか
俺は信じないんだけど?

何なら
今黒木さんいるし聞いてみる?」


「トーマ…!」


「あと…嘘つくのやめれば?

そのカタコト…演技でしょ?
俺にバレてないとでも思った?」





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