美しき夜、北斗七星が輝く







眼鏡をかけていない

ぼやける視界の中

あの3人を見つけた





「……斗真」


「白羽」



真ん中の彼女は

何も言わないで俺を見た




「……ごめん…」




3人に向かって頭を下げる

その間も“ソレ”は痛んで

段々と呼吸も苦しくなって来た





「……それじゃ」




再び歩き始めて気が付く

…眼鏡がないせいじゃない

これは…眩暈…?





「っ」




ぐるんと視界が回り始める

どちらが上でどちらが下かわからない








『1番危険なのは
声を荒げたり興奮したりすること

ソレが絶対に悪化するから
気を付けてね

ただでさえ斗真くんは
他人より弱いんだから……』




そう言った松永先生は

自分の上半身の真ん中辺りを叩いた










『暫く体調が良かったら
気を付けて

心臓の発作起こすかもしれないから』





「……っ」




ズキンと

“ソレ”…心臓が痛んだ








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