美しき夜、北斗七星が輝く









「白羽くんっ……!」




いつの間にかその姿は消え

制服姿のまま話すクラスメイトだけ見えた

ジャージ姿の彼は見当たらない




「美夜!」




萌に肩を叩かれて振り向く





「行っておいで美夜!」


「萌っ……」


「黒木さん行って来い
斗真の傍にいられるのは黒木さんだけだ

他には誰も寄りつかさねぇよ」


「萌…柿沢くん…!ありがとうっ!」





あたしは白羽くんが走って行った方向に駆けだす

どこに行ったんだろう…?

発作が起きたらしい身体でそう遠くまで行けないと思うけど…




チャイムが途中で鳴ったけど気にしない

あたしはがむしゃらに走った

もう…無我夢中だった

彼を探すことだけで







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