美しき夜、北斗七星が輝く
「2錠だよ」
あたしが言うと
柿沢くんは袋から2錠出して
ペットボトルの水と一緒に白羽くんに渡した
「ほら斗真」
「ありがと……ウッ」
1回顔を上げたものの
白羽くんは再び咳きこみだした
「マズいな…
咳が酷すぎて薬が飲めねぇんだ」
「そんなっ……」
早く飲ませてあげないといけないのに
「ハァハァ…ゲホゲホッゴホゴホゴホッ…良いよ…」
小さく聞こえた声に思わず右を見る
「皆は…ゲホゲホゲホッゴホッ…授業…戻っ…ゲホゲホッて…?」
「白羽くん…?
何を言い出すの…」