美しき夜、北斗七星が輝く









「……っう…痛っ……」




小さな声で呟く苦しみ

あたしはその肩に手を置いた




「行こう病院
あたしもついて行くから」


「俺も行くよ」


「私も!」


「……良い…」


「しらは…」


「良いっつてんだろ」




ふらふらと立ちあがる白羽くん

今にも倒れそうなその背中を見ていると

白羽くんは予想通りと言うべきか

階段を踏み外して転んだ




「ちょっ…白羽くん!?」




近寄りその手を掴んで立ちあがらせようとすると

パシッと叩かれ払われてしまった

あたしの右手はぷらぷらと宙に浮かんだままになった






「良いから…
俺のことは放っておいて…

教室に…さっさと戻れよ…

一緒にいるだけ…
邪魔なだけだし……」









< 215 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop