美しき夜、北斗七星が輝く
ゆっくりと
まるでスローモーション動画を見ているかのように
白羽くんは起き上がると
壁に寄りかかって軽く咳をした
「……何してんだよ」
「しらは…」
「さっさと教室戻れよ…
今なら間に合うからさ」
胸元を掴んだまま
あたしたちを睨みつける白羽くん
滅多に見ないその表情に…
あたしは信じられなかった
「……んで…
泣きそうな顔…してんだよ」
「そりゃそうでしょ…
大好きな人に拒否されたら…
泣きたくもなるでしょ…」
あたしは宙ぶらりんだった手を差し伸べた
「嫌だ
放って行くなんて出来ない
行くのなら
白羽くんと病院か保健室に行く」
「……」
手を差し伸べたままあたしはしゃがみ込み
白羽くんと目線を合わせる