美しき夜、北斗七星が輝く
「ケホケホッ…ハァハァ…ケホケホッ…コホッ…」
「辛いんでしょ?
あたしは医者の娘で医者志望だよ
そして白羽くんの彼女だよ?
放っておけるわけないでしょ?」
「黒木さ……」
伸ばそうとしない白羽くんの手を握る
そして自分の肩に腕を回した
立ち上がろうとした時
柿沢くんが階段を下りてきた
「黒木さん
斗真は俺に任せて」
「柿沢くん…?」
「斗真
俺だけだったか?
お前を親友だって思っていたの」
首を振って否定する白羽くん
あたしは彼を柿沢くんに任せた
「白羽!
私は白羽の友達でしょ?
友達にはさ…笑顔でいてほしいもんっ」
白羽くんの鞄を持った萌が笑う
「…ありがとう…コホコホッ…」
「まずは…保健室か?」
保健室へ向けて
あたしたちは歩きだした