美しき夜、北斗七星が輝く
「どう?」
「うん…コホコホッ…少しだけ楽になった…」
「良かった」
安心そうな顔をする黒木さん
「……ごめんね」
「え?」
「ごめん…
莉々花が近づくなって言っていたの
知らなかった…」
「……白羽くん」
「本当…ごめんなさい…」
「そんなに謝らないで
あたしこそごめんね
よそよそしい態度取っちゃって」
「ううん…
黒木さんは悪くないよ…」
僕は話し始めた
莉々花との…ことを
「莉々花のご両親は
仕事で忙しくしている人で
莉々花はいつも病室で1人だった
色々言われたりもした
“あんたは良いよね
家族がいて
わたしには誰もいないの”って
僕のこと羨ましいって
いつも言ってた
たまにご両親が来ても
“わたしは大丈夫”って強がって
絶対に寂しさを言ったりしていなかった
強がる莉々花を…
僕は放っておくことが出来なくて…
ケホケホッ…
黒木さんにも樹にも小谷さんにも
迷惑かけて…ごめんなさい……」