美しき夜、北斗七星が輝く

斗真side








樹が病室を出て行き

僕は発作が治まったばかりのだるい体を起こし

窓の外を見た



ここからはよく外が見える

少し立ち上がると樹が出てくるのが見えた

その姿を追っていると…




「黒木さんと…小谷さん…?」




樹は外で待っていたらしいふたりに話しかけていた

その様子を見ていたら居ても立っても居られなくて

僕は自分で酸素マスクを外して点滴も外し

病室から外めがけて走り出した




「斗真くん!?」


「えっ斗真くん!?」




松永先生や見知った看護師さんたちに呼ばれるけど

僕は3人がいた場所に走った





そして

予想通りと言うべきか

僕は軽い呼吸困難に陥っていた

馬鹿と言われても可笑しくない







< 236 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop