美しき夜、北斗七星が輝く
美夜side
あたしたちがトイレから戻ってきてから
またゴーカートを乗りに行ったり
ジェットコースターに乗りに行く話になったりした
白羽くんも萌も
ジェットコースターは遠慮していた
「……なぁ黒木さん」
「柿沢くん…どうかした?」
ジェットコースターの列に並びながら
柿沢くんが真剣な顔つきをする
「俺の気のせいかもしれねぇんだけど…」
「白羽くんと萌の様子が可笑しい…でしょ?」
「黒木さん…よくわかったな
何かさ…可笑しくね?あのふたり」
「あたしもそれは思う…
迷路内でふたりって一緒になったんだよね?
何かあったのかな…?」
「それに見ろよ…黒木さん」
柿沢くんに言われて振り向く
視界に入るのはベンチに座る白羽くんと萌
萌は挙動不審に辺りを忙(せわ)しなく見渡し
対して白羽くんはぼっとしている