美しき夜、北斗七星が輝く
柿沢くんは萌を送ると言うので
ここで別れることになった
あたしは今日両親が家に帰らない日なので
一緒に付き添うことにした
「美夜ちゃん平気?」
「大丈夫です」
「じゃあ少し斗真のこと支えてもらっていて良いかな
オレ家に電話するから
このまま病院行くことも伝える」
「わかりました……」
「ほら斗真…立てる?」
「……ん…」
「美夜ちゃんよろしく頼むね」
「はい」
ふらふらと立ちあがった白羽くんを
倒れないよう腕を持って支える
1番最初に遊園地内で触れた時と
2回目にヤクザに見えたホストに会った時よりも
確実に白羽くんの熱は上がっていた
体温計を持っていないからあたしの勘だけど
あたしの手に伝わる温度は確実に上がっている
「……意識飛ばさないようね」
「…うん…ケホケホッ…ゴホゴホッ…」
熱が上がっているからか
反応も動きも鈍くなっている
意識を飛ばしてしまったら大変だ
「意識飛びそうになったら声かけて」
「…わかった…ゴホッ…ゲホゲホッ…」
聞きたいことがあるから