イジワル社長と偽恋契約
「わかってる…わかってるけど…ちょっと疲れたから少しだけこのままでいさせて」


まるで子供みたいな旭さん。

こんな彼を見たのは初めてだ…





「…最近忙し過ぎやしません?そんなに仕事を詰め込んで大丈夫ですか?」


仕事のスケジュールもほぼ自分で調整してるし…

最近の私の仕事は、お茶くみと食事の用意と旭さんを心配するくらい。





「まあな。だけどちゃんと理由があってこその事だから…」

「それも教えてくれないですよね」


最近は会議や打ち合わせに私が同席することも許されていない…

彼との距離も感じる為ますます心配になるよ…



それに…

わがまま言う訳じゃないけど、最近恋人ととしての触れ合いも減ってしまった。


年末はとても幸せだったのに…


今は付き合う前に戻ったみたいに旭さんを遠く感じる。



仕事だから仕方ないってわかってるんだけど、

どうしても女の私の部分が顔を出してしまうのが正直なところ。





♪♪♪♪…


すると内線が鳴り私は旭さんから離れて出ると、来客が到着したようだった。

仮眠室を覗くと旭さんはもう仕事モードに切り替わっていた。
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