イジワル社長と偽恋契約
「わかっている事を何度も言う必要はない」
どうでも良さそうに言う旭さんに、対面してまだ数十秒しか経っていないというのにもう腹が立って来た。
それと同時に、さっき寝起きの彼に若干ドキッとしてしまった自分を全力で恥じる。
旭さんがこんな顔立ちだから調子が狂うのよ…
正直ここまでのイケメンなんて滅多に会った事がない私。
ルックスだったら遥也よりも旭さんの方が断然かっこいい。
私だって女子なのだから目の前にこれだけのレベルの人がいたら、無感情のままではいらない…
だけどそれも今日で最後だ。
私がこいつにときめくなんて日はもうないだろう…
「えー…では早速ですが…今日のスケジュールですが…」
やりかけていた掃除を中断してハンディモップを後で手で隠すと、私は頭をフル回転させて一気に仕事モードに。
いちいち腹を立ててもキリがない。
ここは冷静に対応する方が勝ちだ。
今朝確認した社長の今日1日のスケジュールを思い出して、頭の中で時間順に並べる。
本当はiPadで全てデータ管理しているのだが、念の為にいつも暗記する癖がついてた。
だからiPadをいちいち見て確認しなくても、いつでもどこでも私は社長のスケジュールを覚えているのだ。
「キャンセルする」
「え?」
私の暗記力を目の当たりにして驚かせてやろうと思ったのに…
旭さんは私が口を開く前に素っ気なくそう言った。
「何言ってるんですか?全てキャンセルは出来ませんよっ。今日は午後から取材が入っていますし会議だって…」
「キャンセルというのはお前にスケジュールを管理されているのが気に食わないと言うことだ」
旭さんは面倒くさそうに言って立ち上がると、髪の毛を手で整えワイシャツのボタンを上まで閉めた。
さすがにすぐに返す言葉が見つからなかった私は、口を開けながら眉をしかめしばらく停止した。
そんな私に気づいたのか、 旭さんはちらりと私を見ると意地悪そうに笑ってそっと口を開く。
「俺は秘書なんか本当はいらないと思っている。というか正直言って邪魔だ」
「…」
「他人が自分を管理されている感じがしょうに合わないんでね。父も困った遺言を残してくれたものだ…」
「まったく…」と言ってため息を吐く旭さんを見て、我慢が出来なくなった私はプチッとと何かが切れる音が聞こえた。
「こっちだって貴方みたいな人の秘書をするのなんかごめんだけど社長の想いに応えようと必死に我慢して頑張ろうと思ってるんですっっ!私の事をどう思おうが秘書がいならないと思っていようがどうでもいいですけど、少しは協力して下さい!」
気がつくと私は旭さんに大声を出していて、冷静さなんてどこかへ吹っ飛びありのままの想いをぶつけていた。
ハッと我に返った時に恥ずかしさを覚えたが、もうどうにでもなれと思い腹をくくって社長の反応を待つ。
かなり調子狂ったし予定もめちゃめちゃだけど、もう喧嘩しても何でもいいや!
とにかくこの人にぶつかってやる!!
「ふ…あはは」
どうでも良さそうに言う旭さんに、対面してまだ数十秒しか経っていないというのにもう腹が立って来た。
それと同時に、さっき寝起きの彼に若干ドキッとしてしまった自分を全力で恥じる。
旭さんがこんな顔立ちだから調子が狂うのよ…
正直ここまでのイケメンなんて滅多に会った事がない私。
ルックスだったら遥也よりも旭さんの方が断然かっこいい。
私だって女子なのだから目の前にこれだけのレベルの人がいたら、無感情のままではいらない…
だけどそれも今日で最後だ。
私がこいつにときめくなんて日はもうないだろう…
「えー…では早速ですが…今日のスケジュールですが…」
やりかけていた掃除を中断してハンディモップを後で手で隠すと、私は頭をフル回転させて一気に仕事モードに。
いちいち腹を立ててもキリがない。
ここは冷静に対応する方が勝ちだ。
今朝確認した社長の今日1日のスケジュールを思い出して、頭の中で時間順に並べる。
本当はiPadで全てデータ管理しているのだが、念の為にいつも暗記する癖がついてた。
だからiPadをいちいち見て確認しなくても、いつでもどこでも私は社長のスケジュールを覚えているのだ。
「キャンセルする」
「え?」
私の暗記力を目の当たりにして驚かせてやろうと思ったのに…
旭さんは私が口を開く前に素っ気なくそう言った。
「何言ってるんですか?全てキャンセルは出来ませんよっ。今日は午後から取材が入っていますし会議だって…」
「キャンセルというのはお前にスケジュールを管理されているのが気に食わないと言うことだ」
旭さんは面倒くさそうに言って立ち上がると、髪の毛を手で整えワイシャツのボタンを上まで閉めた。
さすがにすぐに返す言葉が見つからなかった私は、口を開けながら眉をしかめしばらく停止した。
そんな私に気づいたのか、 旭さんはちらりと私を見ると意地悪そうに笑ってそっと口を開く。
「俺は秘書なんか本当はいらないと思っている。というか正直言って邪魔だ」
「…」
「他人が自分を管理されている感じがしょうに合わないんでね。父も困った遺言を残してくれたものだ…」
「まったく…」と言ってため息を吐く旭さんを見て、我慢が出来なくなった私はプチッとと何かが切れる音が聞こえた。
「こっちだって貴方みたいな人の秘書をするのなんかごめんだけど社長の想いに応えようと必死に我慢して頑張ろうと思ってるんですっっ!私の事をどう思おうが秘書がいならないと思っていようがどうでもいいですけど、少しは協力して下さい!」
気がつくと私は旭さんに大声を出していて、冷静さなんてどこかへ吹っ飛びありのままの想いをぶつけていた。
ハッと我に返った時に恥ずかしさを覚えたが、もうどうにでもなれと思い腹をくくって社長の反応を待つ。
かなり調子狂ったし予定もめちゃめちゃだけど、もう喧嘩しても何でもいいや!
とにかくこの人にぶつかってやる!!
「ふ…あはは」