ダサい兄貴がいる友達と仲良くなる話
…同じように帰るだけのはずだったのに!!
何?!
この満員電車!!
チビのあたしは、人の中に埋もれていた…
うぅ…
辛い…
これを毎日通ってる人もいるんだよね…
絶対、あたしにはムリ!!
電車が揺れるたび、もみくちゃになって、身も心もヘロヘロだよ…
そんなことを思って耐えているとき…
あれ…?
なんか…?
おかしいぞ…?
お尻に違和感を感じた。
気のせいかなぁ…って思って少し場所を変えてみたりしたんだけど、やっぱり変わらなくて…
ち…痴漢…?
き、気持ち…悪い…
誰か…
助けて…
怖いよ… 怖いよ…
すごく怖くて、その手を振り払うこともできず、ただ、ジッと耐えるしかなくて…
『次は◯◯駅〜◯◯駅〜』
アナウンスが流れ、電車が駅に止まるとそこから離れたい一心で、あたしはその駅に降り立った。