rain kiss『完』
「ごめん。優美の事で頭がいっぱいで、伝える事、忘れた。」
「ははっ。新らしーなぁ。」
「2人ともっ、今はこの最低女に優美に何言ったか問い詰めなきゃ。」
「私は、な~んにも言ってないわよ?新渡戸さんがたんにおかしくなかっただけでしょ?」
…もう、俺の知ってる春ちゃんじゃない。
「……龍ちゃん。あれ。」
そして、『ぁ、そっか。』て顔して、龍平がポケットから出した紙。
それは… 生徒会室に置いてある先生の名簿一覧表。
「これ、ここの家主に見せたらどーなるかな?あんた、家賃滞納してんでしょ?でも、学校の先生を続けてるって事になってるから、ここに住めている。……コレ…見せたら……ここ、追い出されるね。」
春ちゃんの顔が青ざめた。そして…全てをはいた。
「新渡戸さんに……、赤ちゃんができたのよ。」
俺、龍平、佳奈未ちゃんの顔が変わった。
俺、なんも聞いてねぇや。