rain kiss『完』
私と新は近くのスーパーに向かって歩きだした。
やば。緊張して言葉出てこない。
「…美。ぉぃ…おい!!」
「な…っ。何!?」
「ぼーってしすぎ。あと少しで着くけど。」
「あ…。本当だ。」
ちら。
…。やっぱ、モテるの分かるなぁ。
私なんかとつりあわないもん。
あの唇が私に……
…て、私なに考えてんの!?
「そんな見つめないで。」
にや。
新は不振な笑みを浮かべて、私の顔を覗いてきた。
「…にゃ?!?!」
「…っぷ。ばーか。そんな警戒しなくても、やらしい事なんかしねーよ。」
「…!け…警戒なんかしてないもん。ただ…」
「ただ?」
新は興味しんしんだ…。
「ぇ…ぇっと…。あ!つ…着いたよ♪わ…私ケーキ買ってくるね!」