レインリリーで待ってる
でも、ここで渋ったら負けだ。
「楽しいよ? きっと。水族館とかあるし、観覧車もあるし。知ってる? 大きいんだよ? 観覧車」
公生くんは聞く耳を持ってもくれない。
見かねた晴さんが、また助け船を出してくる……。
「そうね……新海公園はちょっとね……」
意外な答えだった。
「ど、どうしてですか?」
すると、公生くんも晴さんも俯いたまま、何も話してくれなかった。
もしかしたら、踏み入れてはいけない領域に踏み込んでしまったんだろうか……。
「まあ、今日、いろいろやってくれたし、優衣ちゃんになら話してもいいか」
そう前置きを置いて、晴さんは話し始めた。