レインリリーで待ってる
「まあ、その後に考えとることは、やめたほうがええとは思うけどな」
「え?」
「ユイボー、お前、公生のためになんかしようと考えとるやろ?」
この人に私はどこまで見透かされているんだろう。
「ええか? どんなに惚れた相手でも、聖域っちゅうもんはあるで? それを踏み込むことは、最悪の場合、その人を闇にさらに追い詰めることにもなるんや」
それは私にもわかっている……けど!
「けど! このままじゃ公生くん、可哀想じゃ……」
「公生がそれ、自分で言うたんか? 『助けてくれ』って頼んだか?」
「そ、それは……」
「『可哀想』って決めつけられるほうがよっぽど『可哀想』やで」