レインリリーで待ってる
「ごちそうさま。おいしかったよ」
「はーい、お粗末様。あ、食器置いてていいから」
「いいよ、洗い物くらいするからさ」
そう言って、洗い物をキッチンの流しに持っていく公生くん。なんか、いい夫になりそうなんて、ふと思った。
「それじゃ、一緒にやろ?」
「え? ああ、いいけど……」
私が洗って、それを公生くんが拭いて、共同作業。
「はい」
「はい」
「はい」
「はい」
この「はい」だけのやりとりだけど、なんだか、やっぱり嬉しい。
ますます公生くんのことが好きになる。きっと、ムードのせいだろうけど。
公生くんの方は今、何を思っているんだろう。