レインリリーで待ってる





「明日菜がどんな気持ちで、告白したかわかってんの!? 明日菜はあんたのことが好きで、好きで、たまらなくて。2年も片想いして、それでやっと最近になって話しかけれるようになって、それでやっと勇気出して告白したんだよ!? その気持ちがあんたにわかんの!?」




私は明日菜のために怒った。




ぶちまけた。




だって、そうでしょ? これじゃ、明日菜が……明日菜が……。




ん? 明日菜が?




違う。




だって、明日菜は2年も片想いなんてしてない。




2年も片想いしたのは、私。




そう、私だ。




じゃあ、明日菜は私?




いやいや、私は牧野優衣だ。




え? え?




じゃあ、明日菜がなんで公生くんに告白を?




明日菜はなんで公生くんが好きなの?




そんなこと明日菜は一言でも私に言った?




明日菜は、公生くんのことが好きじゃないはずだ。





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