レインリリーで待ってる





そう捨て台詞を吐いて、私は家を飛び出し、合研公園へ走った。




雨と涙が混ざって、前が見えなくて、びしょ濡れだったけど、かまわず走った。




そして、合研公園に着くと、明日菜を探した。




「明日菜ー? 明日菜ー!?」




雨音にかき消されないように、大声で叫んだ。




「明日菜ぁぁぁぁぁ!!」




すると、傘を差した女の子が走ってきた。明日菜だ。




「優衣!? ど、どうしたの? ずぶ濡れじゃない?」




そう言って、傘の中に入れてくれた明日菜を私は両手で突き飛ばした。




ズシャー。




泥まみれになって、明日菜が倒れる。





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