レインリリーで待ってる
そう言った明日菜の目つきが、今まで見せたことがないような、狂気に満ちていて、背中がゾクッとした。
昨日、加持くんが言ってた『洒落』という漢字は、『酒』じゃない。ということの意味がわかったような気がする。
明日菜は、私の知ってる明日菜じゃなくて、でも、それが本当の明日菜だった。
「ふふっ、確かにそうよ……私は常盤くんのことが好き。しかも、あんたよりもずっと前からね」
そう言って、立ち上がった明日菜は、雨をものともせずに、狂気染みた笑みを浮かべた。
「あんた、知らないでしょ? 私ねー、中学の時から常盤くんのことが好きだったのよ」
中学の時から?