レインリリーで待ってる





湯船に浸かりながら、私は公生くんのことを考えた。




さっき、加持くんはあんなこと言っていたけど、本当は公生くんもびしょ濡れになりながら、私を探しに走ってくれたんだ。




合研公園の場所を公生くんが知らなくてもおかしくない。それほど、マイナーな公園だし。




『合研公園』というワードだけで、私を見つけるために、雨の中、必死になって探してくれたんだ。




そして、見つけて、それから加持くんに連絡して……。




確証はなくても、やっぱり、公生くんは優しかった。





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