レインリリーで待ってる
公生くんの言葉の意味は、はっきりと理解できたけど、私は何も言えなかった。
恥ずかしくて、恥ずかしくて……。
「お、起きてたの!?」
「そりゃ、家飛び出す前、捨て台詞みたいに大声で言われたら起きてる……ん? なんだ? その、『起きてたの!?』って」
え?
そ、そっち?
公生くんが寝ている間に言ったあれじゃなくて、捨て台詞の方?
「なんだよ? あ、まさか、俺が寝ている間にも言ったのか?」
「そ、そんなわけないじゃん!」
戸惑う私に公生くんが顔を近づけながら、更に追い打ちをかける。
「お前、どんだけ俺のこと好きなんだよ」