レインリリーで待ってる
「ええ加減にしいや? 怪我せんうちに、そこ退け」
「嫌!」
殴られようが、血が出ようが、私は絶対にここを通さない。
「はあ……警告はしたで?」
そう言って加持くんは私の腕を掴んで、引っ張った。
その拍子に、私はこけてしまった。
膝をすりむいていた。
それでも、公生くんのために、私は立ち上がって、また加持くんの前に両手を広げて、立ちふさがった。
「お前、本気なんか?」
私は、泣きそうなのを抑えて、まっすぐ加持くんの目を見た。