レインリリーで待ってる





何秒見つめ合ったかわからない。




その間も沈黙が続く。




お昼休みにみんながしゃべっている声、車の走る音、鳥の鳴き声が聞こえる。




この状態のまま、時間がゆっくりと過ぎていく。




そして、




ついに加持くんが口を開いた。




「膝、血出とるやないか」




そう言ってポッケから加持くんがハンカチを取り出した時、ハンカチと一緒にポトッと何かが落ちた。




小さな青い箱だった。




こ、これって……。




「加持くん、それ、煙草だよね?」





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