レインリリーで待ってる
トイレから公生くんが帰ってきた。
「何の話してたんだ?」
そう私たちに聞いたけど、明日菜が「なんでもない。それより……」と言って、私の肘をシャーペンの先でつんつんと突いてきた。
聞けということか……。
いやでも……教えてくれるんだろうか……。
話せるようになったとはいえ、急に連絡先なんて……。
すると、そこへ、カランコロンと入り口のドアが開いた。
「ただいまー」
と言って、入ってきた男の子……って!
「か、加持政樹!!」
明日菜が席を立った。