レインリリーで待ってる





「しっかし、びっくりしたわー。まさか、ネクラの公生が女の子2人とハーレム状態……これは、スクープやな!」




頼みもしてないのに、勝手に私たちのテーブルに乱入してきて、会話に混ざっている。




「やめろ。変な噂立てんなよ?」




「えー? いいやんかー」




「ダメだ!」




「まあ、ええわ。んなことより、お前ら、うちで何やっとん?」




公生くんのコーヒーを勝手に飲みながら加持くんが聞く。




「勉強よ、勉強。常盤くんに教えてもらってるの。だから、ほら、邪魔!」




そう言って、手をひらひらさせる明日菜。




「勉強かあ……ほな、俺も混ぜてや!」




「はあ? なんであんたが……」




「ええやん! な? 公生! そして、優衣ちゃんも! な? な?」




こうして、次の日から、加持くんも勉強会に混ざることになり、私は、この日、公生くんに連絡先を聞くことができなかった。





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