レインリリーで待ってる
加持くんは、おもしろいし、公生くんとじゃれ合っている姿とか、まるで子供みたいに可愛い。
あ、可愛いのは、公生くんであって、加持くんじゃないけど。
その加持くんがこう、何て言うか……近すぎるというか、私が入り込むタイミングもスペースもないというか……。
でも、唯一、二人だけの空間ができる一瞬があって、それは____
バシッ! 私の頭に教科書がヒットする。
「痛ぁ……」
顔を上げると、そこには、公生くんの顔があった。
「おい、手止まってるぞ?」
「あ、ご、ごめん……」
この通り。