レインリリーで待ってる
あの性格の公生くんに仲いい人なんて、想像がつかない。
いつも一人で、本を読んでいて、近寄りがたいオーラに包まれていて、もちろん、誰かと話しているところなんて、見たことがない。
「いるじゃん?」
明日菜はサラッと答えた。
「え? いる? っていうか、明日菜は知ってるの? その人」
「知ってるわよ? 優衣も知ってる人」
私も知ってる人で、尚且つ、公生くんと仲いい人……え?
「まさか、その人、関西弁しゃべらないよね?」
「そのまさかよ」
ああ、加持くんか。なんだなんだ……って!
「ええー!? か、かかかかかか加持くん!?」