レインリリーで待ってる





明日菜が加持くんにそう叫んだ。




「行こう、優衣。こいつに頼もうって言った私が馬鹿だった」




そして、私の手を引いて、歩き出した。




「ええんか?」




そう言って、加持くんが私の空いた方の手を掴んで、明日菜の動きも止まる。




「ええんか? このこと、公生が知っても」




冷汗が出た。





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