レインリリーで待ってる
「あ、あの……」
「何よ!? 新聞ならいらないわよ?」
「あ、いえ、新聞じゃなくて……」
「じゃあ、牛乳? 私の家では、牛乳飲める人いないわよ!」
「いや、牛乳でもなくて……」
「ははーん、じゃあ、宗教ね。私、無宗教だから。残念でした! はい、帰って帰って!」
そう言って、女の人にグイグイ押されて追い出されそうになった。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「青春と老けは待ってくれないの! ほら!」
このままだと平行線……しょうがない。
「こ、公生くんの友達です!!」
「はあ?」