蓮の華
「・・・たい」
“痛い” “助けて”
そう何度も叫んだけど、誰も助けてくれない。
だからいつしかあたしは諦めてた。
これが宿命なんだ。仕方ないんだ。って
「痛っ」
体育の時間、先生に触れられた手が痣に当たりバレた時があった。
「どうしたのこれ?」
もしかしたら助けてくれるかも。
最後の希望で打ち明けようとしたけど先生は、
「転んだのねー!危なっかしいんだから」
怪我で誤魔化した。
迷惑ごとを避けて。
「転んだんじゃない」
そう言っても
「はいはい!気をつけましょうね」
何にも力にはなってくれなかった。