蓮の華



9時を過ぎた街は、小学生とは全く不向きな世界。



キラキラ光る街灯に綺麗なお姉さんやスーツの大人。



そんなとこにボロボロの小学生が歩いてればそりゃあ、



「あの子大丈夫?」


笑われるに決まってる。


「惨めだなー」


「家無いのか?」


大人まであたしに矢を打ってきた。


泣きたくて苦しいのに涙は出なくて、ただただ下を向いて家まで歩く。



そんな時――



1人の男が声をかけてきた。











< 12 / 68 >

この作品をシェア

pagetop