蓮の華


見せると彼は苦い顔をして


「こりゃあ同級生だけじゃないね」


背中を軽く摩ってあたしと顔を合わせた。


「いい?今から言う言葉覚えといて」


「うん」


「これからまた同じこと繰り返されても絶対に逃げんなよ。同級生なら相手は同じ力なんだから抵抗すればいいし、悪口言う弱い奴は気にすんな」


「うん」


「もし、大人にやられてんなら頭使え。どうやったら暴力振るわれないでやっていけるか考えろ。わかった?」



優しく強い瞳をした彼は、


初めてあたしを助けてくれた救世主。


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