蓮の華
「もしもし」
壱の携帯に電話が鳴った。
「あーわかった。今ファミレス」
相手側の声は聞こえないけど、親しげに喋っている。
「はいよ。待ってる」
「誰か来るの?」
なんとなくそんな感じがした。
「ごめんな。蓮に会いたいってやつがいてよ」
「うん」
「女だから。俺らの仲間だし安心して」
“女”
あたしはちょっと怖かった。
「お待たせしました」
壱が頼んだ物が次々と運ばれてくる。
「食いたいのあればどーぞ」
「うん」