蓮の華


「あぁ?」


その言葉に苛立ちがヒートアップしたのか、先輩の脚があたしのみぞおちに飛んできた。


「あんまなめた真似すんじゃねーよ!」


続いてもう1人の先輩も同じみぞおちに蹴りを入れた。



さすがに2回は痛い。だから



「別に調子こいてないよ」



あたしが先輩を殴った。


何回も何回も。自分の手がダメになるまで・・・




「普通にしてるだけだけなのに」



あたしはあたし。


いつも変わらずに1日を過ごしてる。



「・・・っくそっ」



声にならない、かすかな叫びをあげた。


それは悔しさ?それとも自分の惨めさ?



「次はこんな晴れた日に呼ばないでね」



なんか太陽に見られてる気がして怖いから。

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