蓮の華
それから優衣さんの話を聞いた。
あたしや壱と同じ高校で3年生だってこと、学校にはあまり来てないこと、壱達とは1年生の時に出逢ったこと。
それと、あたしと同じで親に暴力を振るわれていたこと。
「にしても酷いなー」
話し終えたところで煙草に火をつけそう言った。
「さっきのはごめんね」
バツが悪そうに優衣さんは謝った。
「大丈夫です」
「ちょっと試したくなっちゃって」
「もうやめろよ」
壱は食べ終わった皿を片しながら煙草に火をつけた。
「煙草吸わないの?」
「たまにしか吸いません」
先輩と喧嘩し終わった後とか、すっきりしたい時だけメンソールを吸う。
「へぇー」
意外そうな顔をして優衣さんは2本目の煙草に火をつけた。