蓮の華
「こんな暑い中部屋にこもって、薬なんかしてさ。何して
んだろうね、あいつ。もっと楽しいことならあったはずなのに」
希輝さんが何を思って薬を始めたのかわからない。
けど、きっとあれはあたしと出逢い始めた頃からしてたんじゃないかな?
「希輝さん言ってたんだ。あたしと出逢い初めの時に、喧嘩とか悪さとかしてもいいけど度は超えんなよって。止められなくなるからって」
あの時あたしは、喧嘩し過ぎるなってことだな。としか解釈してなかった。
「そんなこと言ったんだ。あいつ」
「だから、あたしや周りには進める気一切無かったと思いますよ」
本人もやめたかったんだと思う。
でもこの世は怖いから。
1度手につけたら2度と離せなくなるものもあるの。