蓮の華

夏休み




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お葬式から1ヶ月後


季節は夏真っ只中になっていた。


相変わらず父親はたまに帰ってきてあたしを殴った。

けど、それ以外の時間はほぼ壱が居てくれる。



「暑いな」

「うん」


クーラーの効いた店舗が天国のように感じれる。


そう言えば、希輝さんに薬を勧めてたやつがこの前捕まった。

公園で倒れてたらしいけど、あたしの予想だと壱と優衣さんが見つけ出したんだと思う。


死ねば楽だからもっと辛い刑務所生活を選択したんじゃないかなー?

まぁ、あくまでも推測だけど。


「痣痛いか?」


整った顔が近づく。


「顔はあんまされないから痛くない」




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